国際ダンスセレクション
国内公募最終選考作品発表



応募総数37作品の中から厳正な審査の結果、以下の方々の作品を選出致しました。

植野 晴菜『憶ゆふち』
小松﨑 結友/三木 麻衣『カフネー』
小林 萌『ens 』
藤井 香『渦』
高 瑞貴『KAIROS』

選出された方々には、追って事務局からご連絡いたします。




●選出されなかった方々へ。


皆さんの作品は、決して良くない作品だから選ばれなかったというわけではありません。
それぞれに個性的で、魅力ある作品ばかりでした。
しかし、『踊る。秋田』には独自の選考基準があります。
国際舞台芸術祭『踊る。秋田』がスタートした2015年時点での正式名称は、石井漠・土方巽記念 国際ダンスフェスティバル『踊る。秋田』でした。つまり、『踊る。秋田』は秋田が産んだ偉大な無形文化遺産である石井漠と土方巽の偉業を顕彰し、同時に彼らの衣鉢を継ぐ若い才能を発掘・育成していくことを基本方針として出発したのです。
石井漠も土方巽も、既成のダンス概念に囚われることなく、日本人の持つ独自の身体性に基づいてオリジナルのダンス作品を作り出して世界を席巻したダンサーです。
ですので、『踊る。秋田』の作品選考基準は、「既成のダンス概念に囚われることなく、日本人の持つ独特の身体性に基づく作品」というのことを基本としています。
つまり、ここで選出されなかったのは単に『踊る。秋田』の選考基準にそぐわなかったというだけであって、他のフェスティバルであれば当然の様に選出された作品であったのかもしれません。
今、世界は西欧が生み出した「近代」が行き詰まり、新たな世界観を巡って混沌とした情勢にあります。
それは西欧が生み出したバレエからそれに繋がるモダンダンス、コンテンポラリーダンスに於いても同じことが言えるでしょう。
ここで新たな日本のダンス、あるいは新たなアジアのダンスを生み出していくことが求められているのだと思います。
また、世界のどこかでお会いできることを願っています。